バツグンのバラード

 

 

バツグンのバラードが春にこぼれ落ちて

退屈なスピードをふたりで過ごしていた

 

気づけばあなたがそばにいて

言葉よりセリフを探してた

カルティエの首輪で迎えにきて

ワガママにも慣れた

 

パレードはまだ鳴り止まないままで

情熱のリピートを飽きもせず聞いてたら

懐かしい香りを思い出した

 

ねぇダーリン

あの頃から変わらない少年の眼をしてるね

ねぇハニー

気まぐれなあなたはまるで

風に踊る花吹雪

 

気づけばわたしは溺れてた

時には淫らな口づけもして

錆びたリング、枯れた手紙、旅の足跡を

額に入れて絵と花と歌で飾ろう

 

バツグンのバラードを一息に飲み干した

真っ黒なレコードはまだ塗りたせるかな?

雲ひとつない空 夢を追う僕は旅に出るよ

寂しいけれど 息と息が混ざりあった夜は

おあずけだ

 

さよならは嫌いだからまたあとで

嗚呼、我が身焦がすはバラ色の恋なり

だから今もウブな恋心

 

あともう一杯だけ

キツめのやつで痛みを飛ばして

 

あともう一回だけ

願わくば、あの夢をもう一度